平たい漁船に乗って、岸壁側面の変状を確認しています。
写真のように高い岸壁となると、上からではとても側面を確認できません。
なので船に乗って、真横からどこか壊れた箇所がないか調べます。
身を乗り出しすぎると、岸壁と船との間に挟まれ大怪我につながりますし、海に落ちたりします。
それらを防ぐ為、どのような危険が潜んでいるか、予めKY活動を実施します。
KY活動とは、K(危険)Y(予知)活動のことです。
作業前に、起こりそうな事故を皆で洗い出し、それを回避するにはどうするかアイデアを出し合います。
毎日同じ内容になるわけではなく、雨の日だと滑って転ぶ、などの場面場面に合わせ対応していきます。
側面から見た岸壁の様子です。
下に鉄製の鋼矢板、中央にゴムで出来たはしご、右に防舷材(漁船がコンクリートに直に当たって壊れない
ようにするもの)が見えます。
このはしごや防舷材の長さ・大きさは、港を作る際に、水深や停泊する漁船の種類により決められます。
点検業務とは違い、港の設計業務として、役所から発注されます。
点検時には、その際に作成された設計図面があると便利です。
岸壁がどんな形状をしているか、コンクリートの厚みがどれ位ありそうか、などの見えない部分が
分かるからです。
点検前に、その図面を予習してから現場に入ると、作業がスムーズに進みます。
見えない箇所がどうなっているかを知ることは、点検にはかなり重要で、その精度が変わってきます。